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極東ペンギン


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by kimy_kimy
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小説バトン(二週目!)

前回→Mr.天丼


LONG STORY-11


俺には友達がいない。

理由は解らないが、俺は得体が知れないらしい。
俺のそばにいた人たちは皆そう言って離れていく。
親も友達も先生も恋人も。

それが嫌で自分を変えようとしていた頃もあった。
普通に目立たず平凡に。
だがそれもすぐに止めた。

俺は一人でいることが比較的好きだったし
よくよく考えてみれば、人と深く関わらないでいてそんなに困ることがあるだろうか。
いや、ない。少なくとも俺にとっては。
食べることに困るわけでも、住む場所がなくなるわけでもない。
これが中世ヨーロッパだったりしたら魔女裁判にでもかけられていたところだが(男だが)
ここはあいにく現代日本だ。
人が一人隠れるようにして住むには最適な場所だといえよう。
特に都市は。人々は無関心だから。

だから皆切り捨てた。
高校卒業と同時に、家族も友達も故郷も全部捨てて
札幌で一人暮らしをしている。
その、何でもすぐ切り捨てることのできる薄情さがまた気持ち悪いらしいが。

今は表面上、普通の大学生だ。
ちょっと違うのは
割のいいバイト---運び屋をやっていることだ。
ここに来てすぐ声をかけられた。
目が濁っていて、血走っている
明日のことなんかどうでもいいって顔をしている連中に。
同じく明日のことなんかどうでもいい俺は、すぐに承諾した。
親と切れていた俺には、金が必要だった。
奴らも俺も世界大半から外れた異端だった。
仲間意識を持ってるわけではないが。

きっと
人は誰でも周波数のようなものを持っていて
似たような波長の人が近寄ってくるようになっているのだ。

目の前の女は俺とは違う。
わかる。
試しに気まぐれで電車の中でヘンな質問してみたから。
あの女は世界大半側の人間だ。

俺は世界に極力干渉しない
だから世界も俺に干渉しない
お互い見てみぬふりをする
それが世界と俺とのルールだったはずだ。
なのにこの女はなんなんだ?

彼女は金庫の中身を見た。
金庫の中には当然「運び中」のものが入っていたわけだが
あの女は全く気にしていない様子だ。
俺のバックイメージと相まって見なかったことにしてるのだろうか。
そうだ、見えなかったのだ。
人間の脳は実に都合よくできている。
自分の見たいものしか見ない。特に女は。

何故俺の周りをチョロチョロするのだろう。
あれか。
人がわざわざ金を払って、動物園で虎を見る感覚、怖いもの見たさか。
虎は檻に入ってるから大丈夫だけど
俺は出てるから危ないよ~

引導を渡してやろうと
持っていた本---マキャベリの「君主論」を閉じた


To be continued...




つじつま合わせがんばった!
自分が書いといて言うのもなんだが…嫌な男だな!笑
でも最初はこの人
財前教授とムスカとベジータと夜神月をたして4で割った感じの人になって
「この女俺に惚れてるのか…せいぜい俺の『計画』の駒として使ってやる!」とか
そんな暴言ばっか吐いてて…それはあまりにもあんまりかなと思って書き直した
君主論はその名残


<”long story” バトン  注意事項>
・次に回す人を1名指名すること
・文章は15行以上書かなければならない
・全年齢の人が読めるものでなくてはいけない
・指名された方は3日以内にアップすること。
 出来なかったら前の文を書いた人が別の人を再指名。
・自分勝手に話を進めて受け取った人は 自分の文才で上手つなげること。
・この文を放棄し、パソコンを刻む焼く等して使えなくするとそれまでに
Long storyに触れたすべての人間が死ぬ(分からない人はデスノートを読もう)
・コンプリートすると何かが起こる。
・注意事項を守れば何を書いてもいい。要望があれば事前に注意事項で。


次回→stay_gold.com
by kimy_kimy | 2006-02-22 22:43
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